この白い生地は礼装用の重ね着でした。
現在、黒留袖などの礼装用の着物は二枚重ねて着ているように、
見える部分だけを縫い付ける「比翼(ひよく)仕立て」という
技法で仕立てますが、50年程前までは本当に二枚重ねて着用
していました。
これは教室の生徒さんのお母様のものです。
傷みや汚れもないので長襦袢に仕立て直したらと提案しました。
そこで身近にあるビニールひもで巻いたり、丸い綿で布を挟ん
だりして、絞り染めを一緒に楽しみました。
絞り染は、ほどく時とてもワクワクします!!
染料は「こがねばな」という天然染料で銅媒染にすると
やさしいクリーム色に染め上がりました。
出来上がりをイメージして衣裄に掛けてみました。
紬の着物などに似合うステキな長襦袢に仕上がりそうです。