3月はお彼岸の墓参り、また寺院に参詣し写経をされた方もおられると思います。
写経は一文字一文字が仏の教えとされ、祈りの実践と言われています。
鎌倉時代から室町時代には、極楽往生を願う人々が刺繍という表現で仏の姿や経典を一針一針繍
(ぬ)って奉納したものが、多く残されています。
刺繍は図柄などを装飾的に施すイメージがありますが、古代より仏教と共に歩んだ歴史があります。
写真は、染織の美(9)日本の刺繍P12 1981年京都書院
奈良で和服のお仕立て・お直しなら森和裁工房(奈良県磯城郡田原本町)
今年も幾つかのお直しをさせていただきました。
ご依頼を受けるとお子様も一緒に当方に来てもらうのですが、多くの三歳児はこんな感じです。
(今日は家族でお出掛けだ)と思っていたら知らないお家に着きました。
大人たちが挨拶をし、靴を脱がされ一緒に部屋に入ります。
(何が始まるのだろう?わくわく!!)と思っていたら「ちゃんと立ちなさい」とか「手を伸ばして」とかママに言われて(何だか嫌な予感。ひょっとして痛いことされるかも)
何とかなだめてもらって寸法を確認します。ホッとして、もっとここにいるのかと思ったら(えっ?もう帰るの?!!)
そして、仕上がりの日には玄関でお渡しするのですが(この前に来た家だ!!)自分から靴を脱いでもう上がっている子もいます。パパやママから「駄目よ」と言われて(えっ?何で上がらないの)しぶしぶ靴を履いて帰って行きます。(この家って何なの?)
みんな元気に大きくなってネ!!
歌手の橋幸夫さんがこの春京都芸術大学通信教育部に入学され、入学式に黒紋付の和服で出席されました。
紋はご自身の父母両家の家紋を組み合わせたオリジナルなもので芸紋としてデビュー当時から使われているそうです。
また、家紋に限らず、校章・社章・市町村章などの紋章も共同体の象徴として私たちの身近にあります。
紋は動植物を図案化したものが多く、日本人が古代から自然と融合して文化を築いてきた事が分かります。
紋を衣服や道具類に付けることで「何かを意識する」ことが大切なのかなと思います。